法テラスの口コミは?弁護士事務所との違いを徹底解説します
法テラスは無料の法律相談など、経済的に困った人が法律トラブルに巻き込まれたとき非常に頼りになるサービスを提供してくれています。
しかし、国の機関である法テラスの口コミを見ると、「結局、立替費用を督促された」「弁護士の対応に不満」など、利用をためらってしまうような口コミも見られます。
今回の記事では、法テラスの口コミは正しいのかを含め、あらためて法テラスの仕組みなどについて詳しく解説します。
法テラスの仕組み
法テラスは国の法律相談所
債務整理を考えている人や法的トラブルを解決させたい時、弁護士や司法書士といった専門家への依頼を考えている人も多いと思います。
専門家と一言でいっても、刑事トラブルが得意な弁護士もいれば債務整理などの民事トラブルが得意な弁護士もいる為、どこに相談すればいいのか悩んでしまいます。
そんな弁護士選びに悩んだ時には、まず法テラスに相談するのがオススメです。
法テラスとは?
- 国が創設した法的トラブル解決の為の総合案内所
法テラスとは、国が創設した法的トラブル解決のための総合案内所で、法務省が管轄している機関という点でも安心して利用出来ます。
法テラスが扱う法律問題は、「借金」「離婚」「相続」など様々で、誰に相談していいのか分からない時に、問題解決へのヒントを与えてくれます。
よくある相談内容
- 債務整理のための弁護士費用がない
- 借金の取り立てに困っている
この記事を読んでいるという事は、なんらかの借金問題に悩まされている人も多いと思いますが、3回まで無料の法律相談を受けられます。
法テラスの具体的な業務
情報提供業務:利用者からの問合せ内容に応じて、法制度に関する情報と、相談機関・団体等に関する情報を無料で提供する業務
民事法律扶助業務:経済的に余裕のない方などが法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、必要な場合、弁護士・司法書士の費用等の立替えを行う業務
犯罪被害者支援業務:犯罪の被害にあわれた方や家族の方など、そのとき最も必要な支援が受けられるよう、その被害に関する刑事手続に適切に関与したり、損害や苦痛の回復・軽減を図るための法制度に関する情報の提供などを行う業務
国選弁護等関連業務:国選弁護人になろうとする弁護士との契約、国選弁護人候補の指名及び裁判所への通知、国選弁護人に対する報酬・費用の支払いなどを行う業務
司法過疎対策業務:身近に法律家がいない、法律サービスへのアクセスが容易でない司法過疎地域の解消のために法テラスの「地域事務所」設置などを行う業務
引用元:法テラス公式HP
一般的な弁護士事務所に依頼した場合、通常だと依頼した時点で事務処理にかかる着手金を一括で支払うように求められることが多いです。
これに対し、法テラスなら弁護士費用を立て替えてくれたあと、後日分割支払いも認めてくれるので、お金に困っている人でも安心して利用出来ます。
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法テラスの口コミ
弁護士の対応が不十分な理由
法テラスは国の機関なので安心して利用出来ますが、ネットの口コミを見ると一部で悪い評価も聞こえてきます。
法テラスの悪い口コミ
- 法テラスの弁護士に相談したけど的確な答えがもらえなかった
- なんとなく弁護士が頼りない
立替費用が支払えないと督促される
「立て替え費用の厳しい督促があった」という口コミもあります。
法テラスでは弁護士費用の立て替え制度がありますが、最終的には分割で弁護士費用を支払う必要があります。
つまり、法テラスはお金に困った人の助けにはなってくれますが、完全無料で債務整理をしてくれる訳ではありません。
このような費用の仕組みを理解していない人が悪い口コミを書いているのかもしれないので、一部の口コミだけで判断しない事も大事です。
もし仮に法テラスで立て替えてもらった費用が支払えないと、以下の手段で督促されます。
法テラスからの督促と支払い方法
- コンビニ支払用紙送付による督促
- 電話による督促
- 手紙による督促
- 法的措置
- その他督促
まず始めに支払い用紙が送られてきて、その次に電話や手紙など段階を踏んで督促されるので、いきなり法的措置をとられる訳ではありません。
参考URL:法テラス公式サイト/返済がなかった場合
法テラスと弁護士事務所の違い
どちらも費用がかかる
法テラスには良くない口コミもありますが、そのほとんどは利用者の勘違いなどによるものである事が分かります。
法テラスの立て替え費用の支払い
- 法テラスの決定に従って、5,000~10,000円ずつ分割して支払う
法テラスが立替払いをした費用は、法テラスの決定に従って5,000~10,000円ずつ分割して支払うことになるので、一括払いと比べて利用者の負担が少ないのがメリットです。
ただ、法テラスでも費用を支払わなければいけないのなら、債務整理をする側としては「一般の弁護士と法テラスの弁護士とでは何が違うの?」といった声も聞こえてきそうです。
弁護士とスタッフ弁護士の違い
- 一般の弁護士(報酬有り)…法律事務所で雇用されて活動
- スタッフ弁護士(完全給与制)…公的機関の法テラスに雇用されて活動
法テラスのスタッフ弁護士は、法的措置に必要な費用や弁護士費用を立て替えてくれる組織という事が分かります。
立て替え費用を支払えないときの対処法は2つ
償還方法変更の申請をする
法テラスでは、利用者が病気や災害など特別な理由で収入が途絶えた場合に備えて、償還方法変更の申請というものができます。
償還方法変更の申請とは?
- 支払いが難しい場合、返済額を下げてもらったり、償還を猶予してもらえる制度
例えば、支払いが難しくなり「毎月の償還月額を3,000円まで下げてほしい」「○日まで猶予してほしい」といった場合、一時的に支払いを待ってもらえたり支払額を下げてもらえます。
法テラスのホームページから申請用紙をダウンロードし、下記の事項を記入して法テラスに郵送すると申請出来ます。
申請書の記入事項
- 困難となった具体的な事情
- 希望する償還方法
- 氏名
- 生年月日
- 援助番号(決定書や契約書に記載されている番号です)
- 電話番号
- 住所
申請書類を提出して、しばらくすると審査結果が郵送で届くので、決定後の償還方法で返済していきます。
注意点
- 支払い義務は消えない
法テラスは費用をすべて国の税金でまかなっているわけではなく、利用者から徴収する費用をつぎの依頼者に役立てるようになっています。
その為、どれだけ返済が難しくても基本的には費用の支払い義務は消えないという点は理解しておきましょう。
生活保護の受給を申請する
生活保護受給中の場合は、立て替え金の弁済が実質免除されます。
債務整理の手続きをした後なんらかの事情が発生し、仕事も出来ずに収入が途絶えたなら生活保護を申請してみましょう。
生活保護受給者等に関する原則償還猶予・免除に向けた取組
日弁連からの要望をきっかけとして、2010年1月から生活保護受給者については、原則として法テラスへの償還が猶予され、事件終結後は償還が免除されるという取扱いが実現しました。
引用元:日本弁護士連合会HP
生活保護が認められると受給期間中は法テラスからの取り立てもストップするので、精神的にも楽になります。
ただし、債務整理の手続きを始めた当初は生活保護を受給していても、途中で生活保護を抜けた場合の残高分は免除にならないので、その点は注意しましょう。
まとめ
債務整理に困ったら法テラス?それとも弁護士事務所?
今回は、債務整理に関する法テラスの口コミ内容について詳しく解説しました。
法テラスでは、一部の経験の浅い弁護士によって対応が行き届かないケースもありますが、法テラスの目的は「社会的弱者を法律の力で守ること」です。
弁護士費用の支払いに困窮して債務整理を躊躇しているくらいなら、思い切って法テラスに相談したほうがいいかもしれません。
以上、法テラスの口コミは?弁護士事務所との違いを徹底解説しますでした。
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(参照:法テラスの口コミは?弁護士事務所との違いを徹底解説します)